職業訓練校の受講者が語る体験談と学び

職業訓練校での受講体験談

※当ページのリンクには広告が含まれています。

みなさんは、職業訓練校に対してどのようなイメージをもたれていますか?。
「職業訓練校の授業内容では実務に役に立たない」「初歩的な受講内容なので就職に不利」など職業訓練に対してマイナスイメージが根強くあるようです。

私もハローワークで職業訓練校のことを知り、受講期間が3~6ヶ月と「あまりにも短い受講期間で知識や技術の習得は難しいのではないだろうか」と不安になっていました。ところが実際に職業訓練校にを受講してみると、想像していた以上の貴重な体験をすることができました。そこで、次のような不安を持たれている方のために受講体験をもとに学んだことをまとめてみました。

・求職活動中で職業訓練校とはどのようなところか知りたい方
・職業訓練校では何が得られるのか知りたい方

職業訓練校がどんな感じなのか気になった方のために、厚生労働省・愛媛労働局とコラボ企画のYouTube動画も参考になります。

引用元:厚生労働省 愛媛労働局
目次

職業訓練校での受講のポイント

訓練校の廊下の写真

職業訓練校の入校式の服装は?

入校式の服装については特に指定はありません。入校式に出席してみると、ほとんどの方がスーツ(オフィスカジュアルなど)での出席でした。職業訓練校とは、再就職をするための準備の場であることからスーツで出席されるのが無難です。カジュアルな服装(パーカーにジーンズなど)でも特に問題はないですが、周りの雰囲気から浮いてしまう場合もあります。

入校式で持っていくもの

郵送されてきた合格通知書に入校式(オリエンテーション)の日時と当日持参するものが記載されています。職業訓練校によって異なることがありますが、以下のものが必要となります。

入校式当日持参するもの

・誓約書
・写真…1枚(縦3.5cm×横2.5cm)
・健康診断書
・筆記用具
・朱肉用印鑑…提出書類が多いので忘れると面倒です。
・上履き(スリッパなど)
その他、1ヶ月の交通費が証明できるものや教材費などは指定日に提出というところもあります。

その他にも提供書類が渡されます。提出期限を過ぎると支給が遅れる場合があります。

提出書類

・公共職業訓練等受講届
・公共職業訓練等受講証明書
・通校届(自宅から訓練校までの通所経路など)
・緊急連絡用訓練生カード

職業訓練校の時間割とは

時間割写真

職業訓練校に通い始めると授業以外にも資格取得のための検定試験対策や課題提出など予想以上に忙しく感じます。授業時間は訓練校やカリキュラムにより違いがありますが、1コマ(1時限)が45分~50分で行われます。前回の授業の復習を軽くした後、ハイスピードで授業が進められます。かなり集中力が必要となります。

時間管理は職業訓練校で成功するための鍵です。スケジュールを立てて、授業や課題の締め切りを守ることが大切です。予習や復習をするだけでも、授業の理解度がかなり違います。例えば、朝は集中力が高まるので、早めに起床し、30分でもいいので予習や復習に充てると効果的です。

職業訓練期間のルールと規則の遵守

職業訓練校では集団生活になるため、ルールや規則があります。出席や学校内のマナーなどを守ることは自己管理の一環です。
私が受けた訓練校では、「訓練の手引き」に細かく記載されていました。

「訓練の手引き」
1.訓練の目的
2.訓練スケジュール
3.基本ルール
4.施設設備の使用ルール
5.教室内での飲食について
6.お弁当の注文について
7.欠席・遅刻・早退届の提出について
8.掃除当番
9.日直
10.教材費・検定料について
11.検定試験の申し込みについて

引用元:職業訓練校手引きレジメ

職業訓練校のコミュニケーションと人間関係の築き方

職業訓練校では多様なバックグラウンドを持つ人々が入校してきます。積極的にコミュニケーションを取り、人間関係を築くことは重要です。訓練期間はおよそ3か月から6ヶ月の間です。そこで共に学ぶ人と関係性は大切です。例えば、授業やグループプロジェクトで協力し、意見を交換することで自分の視野を広げることができます。また、他の生徒との交流を通じて楽しい学びの環境を作り出すことをおすすめします。

職業訓練校での生活のポイントは、時間管理、ルールの遵守、人間関係の築き方です。時間をうまく管理し、ルールを守り、積極的なコミュニケーションを図ることです。

職業訓練校での学習効果を活かすことで、ビジネスに役立つ習慣を身につけることができます。自己成長を促すためにも、これらのポイントを意識して生活してみましょう。

職業訓練校での学習面の注意点

学習しているノートとペンの写真

職業訓練校での授業の受け方

思った以上に授業のペースは早いものです。1~2年間分の授業を半年程度で進める感覚です。出来るだけ予習をしておくことをお勧めします。事前に予習することで疑問点が明確になるため講師に質問しやすくなります。同じ授業時間でも、理解度が深まります。

職業訓練校での学習において、効果的なレッスンや授業の受け方が重要です。以下のポイントに留意しましょう。

  • 出来るだけ予習をしてから授業に臨む
  • 質問や疑問点を積極的に出す
  • ノートを取りながら重要なポイントをまとめる
  • 授業後に復習を行い、理解度を確認する
あわせて読みたい
パソコンスキルを活かしたキャリアアップ パソコンのソフトといえば表計算ソフト「Excel」を使われている方が多いと思います。私も「Excel」でほとんどの業務で使っていました。パソコンスキルと言えば「Excel」...

その他、訓練期間中に「あると便利なもの」まとめてみました。

訓練中あると便利なもの

1.ブランケット
冬場の訓練の場合は必需品。私の場合、コロナ感染予防のため教室の換気を常に行っていた為、教室内が寒く特に足元の防寒が必要でした。
2.クッション(座布団)
座学中心の場合は必須です。訓練中ほとんど椅子に座っての授業の為、お尻や腰が痛くなります。
3.クリアファイル
⇒各種訓練中の手続き書類や授業毎のプリント等が非常に多く、整理するために必要になります。

宿題や課題の管理

宿題や課題の管理は学習面での重要なポイントです。スケジュールを立てて課題をこなしましょう。課題を先延ばしにすると後から負担が増えることになりますので、早めに取り組むようにしましょう。また、課題に取り組む際には、自分のアイデアや意見を積極的に表現しましょう。自分の考えを示すことで理解が深まり、より充実した学習ができます。個人て取り組むこともあれば、数名のグループで取り組む課題もあります。

知識やスキルの積極的な吸収

職業訓練校では新しい知識やスキルを身につけるチャンスです。この機会を最大限に活かすためには、積極的な学習姿勢が重要です。授業や実習だけでなく、関連する書籍やウェブサイト、業界のトレンド情報などを積極的に参考にしましょう。また、同じクラスや仲間と情報を共有し合うことで、お互いの学びを広げることができます。自分自身の成長のために、知識とスキルの吸収に努めましょう。

  • わからないところはその場で質問をする。
  • 興味関心に基づき、関連情報や参考になる本をよく読む。
  • 同級生とのディスカッションや意見交換に積極的に参加する。
  • 実践的な演習や実習を通じて理論を実際の場面に結びつける。

学習面での注意点をまとめると、まずは授業に積極的に参加し、講師とのコミュニケーションを大切にします。授業の内容をメモにまとめ、復習や理解の確認に活用しましょう。宿題や課題は期限を守り、早めに取り組むことが重要です。自分のアイデアや意見を積極的に表現し、自己の成長につなげましょう。また、知識やスキルの吸収には積極的な学習姿勢が求められます。授業以外の情報源を活用し、同じ仲間と情報を共有することで学びを広げましょう。

職業訓練期間での生活習慣と健康管理

生活のバランスをとって海辺でリラックスしている男性

睡眠と休息の確保

訓練校に通うということで、規則正しい生活が保たれます。職業訓練校を受講することは「自らの意志で学校に勉強しに行く」ということです。そのため、力みすぎていつのまにか疲労感がたまってしまうこともあります。

睡眠時間を6~7時間はしっかりと取ったほうが授業中集中できます。休日はカレンダー通りに取れるため、ときには趣味の時間を確保して、息抜きをしましょう。

職業訓練を休むデメリット

やむを得ない理由以外で休んでしまうと様々なデメリットがあります。

✅基本給付金が減らされてしまう。
✅授業内容についていけなくなります。
✅一定数の出席率(8割以下)で退校処分となってしまいます。

欠席・遅刻でやむを得ない理由の例

〇列車の遅延、交通事故、天災などやむを得ない理由のため
⇒遅延証明書
⇒事故証明書
〇本人のケガや病気
⇒医師や医療機関の証明書
⇒医療機関または調剤薬局の領収書
⇒処方箋(コピー可)
上記のいづれか1点
〇6親等以内の親族、配偶者および3親等以内の姻族(配偶者の父母、祖父母、兄弟、叔父叔母など)の看護のため。
⇒医師や医療機関の証明書
⇒医療機関または調剤薬局の領収書
⇒処方箋(コピー可)上記のいづれか1点

就職活動に関しては面接に行った事業所の面接証明、ハローワークの指定の就職セミナーその他就職に関するセミナー受講のためであれば出席証明書(参加証など)を提出することでやむを得ない理由とみなされます。

※公共職業訓練でやむを得ない理由で欠席した場合は、証明書をだすことで基本手当は減らされることはありません。

訓練を休んでしまうと上記のようなデメリットがあるため、職業訓練校での生活において、生活習慣と健康管理は重要な要素です。十分な睡眠と休息を取り、食事のバランスと栄養を意識し、ストレス管理をすることで、健康的な生活を送ることができます。

これらの要素は学習や活動においてもプラスの影響を与え、より効果的な結果を得ることができます。しっかりとした生活習慣と健康管理を心がけましょう。

職業訓練期間での経済面の注意点

パソコン画面で確認している女性が男性にアドバイスしている写真

職業訓練期間の予算管理と費用の見積もり

限られた給付金でやりくりするためには、予算管理と費用の見積もりが重要です。まず、自分の給付金(収入)と支出を把握し、月々の予算を立てましょう

給付金などの収入を考慮し、家賃、食費、学材費、検定費用などの支出を洗い出します。具体的な金額を見積もり、予算内で生活できるように調整します。例えば、毎月の収入の2~3割を貯蓄に回すなど、自分に合った節約方法を見つけます。

毎月の収支を管理する
  • 収入と支出を明確に把握し、予算を立てる
  • 生活費や学費、教材費などの必要経費を見積もり、計画的に管理する
  • 無駄遣いを避けるために、必要なものと欲しいものを見極める
  • 緊急の出費に備えるために、緊急費用の積み立てを考える

経済面での注意点として、予算管理と費用の見積もり、奨学金や助成金の活用が重要です。自分の収入と支出を明確にし、予算内で生活するための計画を立てましょう。さらに、奨学金や助成金を活用することで、経済的な支援を受けることができます。経済面での注意をしっかりと意識することで、職業訓練校での生活をより安定させることができます。

キャリア形成と将来への展望

キャリア形成を黒板に書いて説明している写真

インターンシップや実習の活用

訓練校によっては、インターンシップや実習がカリキュラムに導入されているところがあります。これらの経験を活用することで、現場での実践的なスキルを身に付けることができます。例えば、IT業界に興味がある場合は、Web開発企業でのインターンシップに参加し、実際のプロジェクトに関わる経験を積むことができます。また、実習では医療現場での実際の業務に携わることができ、医療従事者とのコミュニケーションやチームワークの重要性を学ぶことができます。

就職活動への準備とアプローチ

将来の就職に向けての準備や求職活動は早い段階から始めた方が良いと思います。履歴書や職務経歴書の作成など準備しましよう。訓練校では求人要件とのマッチングを図ることが重要です。企業研究を行い、志望する企業の特徴や価値観に合わせたアプローチを取っていきましょう。

就職活動は訓練中においても重要なステップです。以下のポイントに留意しましょう。

・履歴書や職務経歴書の作成に時間をかけ、自身のスキルや経験をアピールする。
・就職先の企業や業界について調査し、適切なアプローチ方法を考える。
・面接の練習や自己PRの準備を行い、自信を持って臨む。
・就職に関する情報を収集し続け、市場の動向や求人ニーズを把握する。

職業訓練校の受講者が語る体験談と学びまとめ

❶職業訓練とはいえ学校としてのルールや時間割があり、他の生徒や講師との人間関係もあり久しぶりの学生気分が蘇ってきます。
❷入校当初から就職に向けて転職サイトの活用やポートフォリオ作成を開始した方が良い。
❸訓練期間にもよるがかなりハイペースで授業が進められるため、予習復習が欠かせない。
❹訓練期間中に取れる資格は、取れるだけ取った方が良い。(後々後悔しないため)

職業訓練校では、専門的な知識以外にも会社員時代とは違った人間関係の築き方を学びました。インターネットやWeb系コースを受講しましたが、Web業界の実務経験者が講師だったことでとても勉強になりました。

職業訓練受講中は、想像していた以上に充実した日々を送ることができました。体験してみると、わかることも数多くありますが、人によって受け取り方もさまざまです。しかし、独学で学ぶ以上のものが職業訓練校にあるのは間違いないです。この記事が受講を検討されている方の参考になれば幸いです。

職業訓練の実態について下記の本も参考になります。興味がある方は読んでみてください。

お勧めの書籍は「無職の学校~職業訓練校での200日間~」小学館週刊ビッグコミックスピリッツで連載されている職業訓練校を舞台にした漫画です。作者は愛媛県宇和島市出身の清家孝春氏です。実際にご自身が職業訓練校に通われた経験を基に描かれています。私も実際に職業訓練校に通っていた経験から描かれているエピソードに共感するところも多く、これから職業訓練校の受講を検討されている方の参考になると思います。

  • URLをコピーしました!
目次