「興味がありやってみたい仕事がる。今の仕事を続けている限り、時間が取れないから無理だろう。」
しかし、年齢や未経験のためあきらめてしまった経験はありませんか。
昨今は異業種、異職種に転職するキャリアチェンジすることも当たり前の時代になっています。年齢やタイミングは遅すぎることありません。
また、キャリアチェンジは将来の選択肢を広げるための大きな可能性を秘めています。新たな分野や職種で経験を積むことで、より多くのキャリアアップの機会が生まれます。自身の興味や能力に合った新たな道がひらけます。
今回は、キャリアチェンジを理解するための情報を解説していきます。これからのあなた自身のキャリアを発展させることのお役に立てば幸いです。
・今の仕事とは違う職種になるが興味があり転職しようか迷われている方
・現在の仕事に満足できずもっと視野を広げたいと思われている方
キャリアチェンジと転職の意味と違い
キャリアチェンジと転職のどちらが自身に適しているかを理解しよう
キャリアチェンジとは、自身の職業やキャリアを変えることを指します。これは、現在の職業や業界から異なる分野へ移ることを意味します。これは、「異業種転職」とも呼ばれています。キャリアチェンジは、転職はより具体的な職務や職場環境の変化を追求する傾向があります。
例えば、現在飲食関連の仕事に従事している人がIT関連の企業に転職する場合、これはキャリアチェンジと言えます。
自分のキャリアを変えることのメリットと将来の選択肢の広がり
転職支援サービス「リクルートエージェント」の転職決定者分析（2009年度～2020年度）から、転職市場動向がわかります。キャリアチェンジの比率がどの年代も上昇傾向にあり、一般的な転職パターンになってきています。リクルートエージェントでは次のようなデータがあります。
約10年間で「異業種×異職種」転職の割合は「24.2%」から「36.1%」へ11.9pt増加。一方、「同業種×同職種」転職の割合は「27.9%」から「19.6%」へ8.3pt減少。
引用元：「RECRUIT AGENT」転職決定者データ分析
転職支援に役立つ情報を提供してくれる転職エージェントは、やはり業界大手のサービスが求人登録数も多いため有利です。求人数・業種の網羅性を考慮すると、国内NO.1の転職支援実績のあるリクルートエージェントがおすすめです。初めて転職する方には、履歴書や職務経歴書の書き方・面接対策などの転職活動のサポートも充実しています。
キャリアチェンジのメリットは、新たな分野や職業へのチャレンジにより、自己成長や新しいスキルの習得が可能になることです。異なる業界や職種での経験は、自己の能力や視野を広げ、多角的な視点を持つことができます。
自己分析と目標設定
キャリアチェンジには自己分析が重要
自己分析は、キャリアチェンジや転職を成功させるために欠かせないステップです。自身のスキルや関心を明確にすることで、適切な方向性を見出し自信を持って進むことができます。
まずは、自分自身の強みやスキルを洗い出しましょう。これには、SWOT分析（スウォット分析）が役立ちます。
SWOT分析は、組織や個人の現状を把握するための一つの手法です。
SWOTは、Strengths（強み）、Weaknesses（弱み）、Opportunities（機会）、Threats（脅威）の頭文字をとったもので、それぞれ内部の要素（自己分析）と外部の要素（環境分析）を分析します。
SWOT分析とは
❶自身の強みや長所（Strengths）を明確にしましょう。これは、自分の得意なスキルや経験など長所や得意とするところです。内部環境のプラス要素に分類されます。
❷自身の弱みや短所（Weaknesses）を把握しましょう。これには、改善が必要なスキルや経験の不足など短所や苦手とするところです。内部環境のマイナス要素に分類されます。
❸社会や市場の変化などの機会（Opportunities）を見つけましょう。これは、業界の成長や需要の変化、新たな市場の出現などです。外部環境のプラス要素に分類されます。
❹社会や市場の変化などの脅威（Threats）を識別しましょう。これには、競合他社の存在や技術の進化、経済的な不確実性などが含まれます。外部環境のマイナス要素に分類されます。
また、これまでのキャリアを振り返り、経験から得たことや、活かせる能力・強みなどを整理するツールとして「ジョブカード（キャリア・プランシート）」が効果的です。
キャリアチェンジのための理想的な目標設定
目標設定は自己分析の結果を踏まえて、具体的な目標を描く重要なステップです。キャリアパスとは、企業における経験やスキルをどのように身に付けたほうがいいか、または必要な職歴の道筋や進路のことです。
理想的なキャリアパスを見つけるために以下の方法があります。
- 目標とする分野で活躍している人々とコネクションを作り、情報交換を行いましょう。彼らの経験やアドバイスから学び、自身のキャリアパスを具体化する手助けになります。
- 目標達成に向けて進捗を確認するために、中間目標（マイルストーンともいいます。）を設定しましょう。大きな目標を小さなステップに分割し、進捗を可視化することでモチベーションを保ちながら進んでいくことができます。
- 新たなキャリアへのチャレンジでは失敗もつきものですが、それを恐れずに挑戦しましょう。失敗から学び、成長することができれば、より堅固なキャリアを築くことができます。
- 目標の分野で経験を積むことが重要です。インターンシップやボランティア活動、フリーランスの仕事など、実践的な経験を通じて自身の能力を証明しましょう。さらに、関連するプロジェクトや業務を自身の職場内で引き受けることも有益です。
- 目標の分野で必要なスキルを習得するための計画を立てましょう。オンラインコース（例：Udemy）などの手段を活用し、必要なスキルを身につけることが重要です。
キャリアチェンジや転職の過程は時間と努力を要するものですが、自分自身の成長と満足感を得るための重要な一歩です。自身の夢や目標に向かって進む勇気と決意を持ち、一歩ずつ前進していきましょう。成功はあなたの努力と意欲によって実現されます。
キャリアチェンジにおすすめ活用ツール
職業情報サイト（日本版O-NET）（愛称：job tag（じょぶたぐ））は、「ジョブ」（職業、仕事）、「タスク」（仕事の内容を細かく分解したもの、作業）、「スキル」（仕事をするのに必要な技術・技能）等の観点から職業情報を「見える化」し、求職者等の就職活動や企業の採用活動等を支援するサイトです。
引用元：Microsoft.NET（職業情報提供サイト（日本版O-NET））
まだ就業経験のない方や再就職先を探している方などが、どんな職業があるのか、いろいろな切り口から探したり、その職業ではどんな仕事内容・作業が一般的に行われ、どんなスキルや知識、興味、価値観を持った方が働いているのか調べることができ、自分が向いているかどうかなどを検討することができます。
また、求職者への職業相談・職業紹介を行う方、学生キャリアを支援する方、企業内の人材活用に取り組む方に活用していただける様々なお機能も搭載しています。
求職活動や転職を考えている方が「自己分析」、「キャリア分析」、「職業検索」などに活用できます。
また職業情報提供サイト（jobtag：じょぶたぐ）のトピックスにおいては「キャリアチェンジ事例」が紹介されています。キャリアチェンジを実現された方のインタビューやjobtagのツール使った事例が非常に参考になります。
リスキリングとキャリアチェンジ活用法
リスキリングの定義と目的
最近よく耳にするリスキリング（Reskilling）とは、現在のスキルや知識に対して新たなスキルや知識を習得し、自己成長やキャリアの拡大を図ることを指します。このようなリスキリングの目的は、迅速に変化する社会や産業のニーズに適応し、将来の仕事の需要に応えることです。
例えば、技術の進歩や産業の転換により、一部の職種が減少する一方で新たな職種やスキルが求められるようになることがあります。その際に、既存のスキルに頼るだけではなく新たなスキルを身につける必要があるのです。
DX（デジタル・トランスフォーメーション）などの社会変革の流れを受け日本の経済産業省も支援を始めています。参照：「第四次産業革命スキル習得講座認定制度」
また、経済産業省が推奨する「マナビDX」ではDXを推進する人材に必要な様々なスキルが学べる講座を用意しています。
リスキリングの重要性とメリット
リスキリングは、現代の競争社会において重要な要素となっています。以下に、リスキリングの重要性とメリットをご説明します。
- リスキリングにより新たなスキルを習得することで、自身のキャリアパスにおける選択肢が広がります。需要の高い分野や新たな職種への転職が可能となります。
- リスキリングは、自己成長のチャンスです。新たなスキルや知識を身につけることで、自己の能力や専門性が向上し、自信を持って業務に取り組むことができます。
- リスキリングによって最新の技術やトレンドに対応し、効率的に業務を遂行することができます。
- リスキリングは、自身のキャリアの成長を促し、競争力を向上させる要素となります。新たなスキルを持つことで、他の候補者と差別化し、求職市場で有利になることがあります。
- 変化への柔軟性と適応力が身につきます。現代の社会は常に変化しており、新たな技術やビジネスモデルの出現、市場の変動などが起こります。リスキリングを通じて柔軟性と適応力を身につけることで、変化に対応し、新しい状況に素早く対応できる能力を養うことができます。
キャリアチェンジのためのスキルの習得と学習方法
転職先で求められるスキルを獲得するための学習方法
転職先で求められるスキルを獲得するためには、効果的な学習方法と適切なリソースを活用することが重要です。以下にいくつかの学習方法とリソースを紹介します。
- オンラインコミュニティやフォーラムの参加: 同じ分野に興味を持つ人々と交流し、情報や知識を共有することで学びを加速させることができます。ビジネス特化型のSNSであるLinkedIn(リンクトイン)やWantedly（ウォンテッドリー）に参加し、ディスカッションに参加したり、質問をしたりしてみましょう。
- メンターの探求: 経験豊富なメンターを見つけることで、実践的なアドバイスや指導を受けることができます。業界団体や専門組織のイベントに参加したり、自分と志を同じくする人々とつながる機会を探してみましょう。
- 定期的な振り返りと自己評価: 学習の進捗を定期的に振り返り、自己評価を行うことも重要です。自分の強みや改善すべき点を把握し、必要な調整や学習の方向性を見つけることができます。
- オンライン学習プラットフォームの活用: Udemy（ユーデミー）などのオンライン学習プラットフォームは、さまざまな分野のコースを提供しています。転職先で求められるスキルに関連するコースを選び、自分のペースで学習することができます。
Udemyの活用方法のポイント
・無料で登録できる
・購入前に一部無料で視聴ができる
・購入講座の口コミレビュー比較できる
・Udemyは月２～３回不定期でセールが開催されています。公式のTwittreをフォローするかメルマガを登録するとセール開催期間が確認できます。
まとめとして、転職先で求められるスキルを効果的に獲得するためには、適切な学習方法とリソースの活用が不可欠です。オンライン学習プラットフォームや実践的なプロジェクトへの参加、オンラインコミュニティやメンターの存在など、様々な手段を組み合わせて自己啓発を進めることが重要です。
自己啓発を通じてスキルを習得することによって、次のようなメリットがあります。
- 求められるスキルを獲得し、その分野での競争力を高めることができます。自己啓発によって身につけたスキルは、転職先での選考や評価において大きなアドバンテージとなります。
- 新たなスキルの獲得は、キャリアパスの多様化や成長の機会を生み出します。自身の興味や将来のビジョンに合わせてスキルを磨くことで、より充実したキャリアを築くことができます。
- スキルの習得は自信の向上につながります。学習を通じて成果を実感し、自己成長の喜びを感じることでモチベーションも高まります。新たなスキルを獲得する過程は挑戦的なものかもしれませんが、克服する喜びを味わうことができます。
教育訓練給付制度を活用しよう
企業に働きながら資格取得をしようと思っても経済的に厳しく感じている方には、公的な支援を利用する方法もあります。
公的な支援制度として社会人として働きながら資格取得するために、教育訓練給付金制度という助成金があります。雇用保険に原則３年以上（初めて支給を受けようとする方については、１年以上）加入期間がある人に適用されます。自分が望む資格試験取得のための講座が給付金の対象となっているかは、厚生労働省のホームページ又はお近くのハローワーク又はハローワークのホームページで確認することができます。
一般教育訓練給付金の支給要件
引用元：厚生労働省 Q＆A～一般教育訓練給付金～
一般教育訓練給付金の支給対象者は、次の1または2に該当し、厚生労働大臣が指定する一般教育訓練講座を修了した方となります。
1 雇用保険の被保険者（在職者）
一般教育訓練の受講開始日に雇用保険の被保険者である方のうち、支給要件期間が3年（初めて教育訓練給付金を受給する場合は１年）以上ある方
2 雇用保険の被保険者であった方（離職者）
受講開始日に被保険者でない方のうち、被保険者資格を喪失した日（離職日の翌日）以降、受講開始日までが1年以内（妊娠、出産、育児、疾病、負傷などで教育訓練給付の適用対象期間が延長された場合は最大20年以内）であり、かつ支給要件期間が3年（初めて教育訓練給付金を受給する場合は１年）以上ある方
受講費用の20％（上限10万円）が訓練修了後に支給されます。（但し、４千円以下は支給されません）
国から支給を受けられる主な資格・講座リストを参照ください。
キャリアチェンジのための人脈の活用
適切な人々との関係を築くためのネットワーキングの方法
ネットワーキングはキャリアの成功において重要な要素です。適切な人々との関係を築くことで、情報や機会を得ることができます。以下に、ネットワーキングの方法とその利点をご紹介します。
イベントやセミナーへの参加は有効なネットワーキング手段です。業界や関心のある分野のイベントに積極的に参加し、他の参加者との対話や交流を図りましょう。名刺交換を通じて連絡先を交換し、後日フォローアップを行うことも重要です。
ネットワーキングのメリットは多岐にわたります。まず、新しい人脈につながります。他の専門家や業界関係者との交流によって、新たなトレンドや最新の情報を入手することができます。また、求人情報や仕事のチャンスを得ることも可能です。ネットワークを通じての紹介や推薦は、転職市場での優位性を高めることができます。
現職との円満な関係維持
リスクを最小限に抑えながらキャリアチェンジを実現するには
転職活動においてリスクを最小限に抑えながらキャリアチェンジを実現するためには、慎重な計画と準備が必要です。転職活動を始める前に、自身のキャリア目標を明確にし、どのような職種や業界を目指すのかを考えましょう。また、十分な情報収集や研究を行い、求人市場や転職先の企業について理解を深めることも重要です。
さらに 転職先で求められるスキルや知識を把握し、不足している部分を補うための学習やスキル獲得に取り組みましょう。自己啓発や継続的な学習を通じて、自身の価値を高めることが重要です。また、現職での業務やプロジェクトで経験を積むことも、転職先でのアピールポイントとなります。
関係性を築いている業界や職種の専門家や同僚とのコネクションを活用しましょう。情報や求人情報の共有、アドバイスの受け取りなど、ネットワークを通じて新たな機会を見つけることができます。
業界イベントやキャリアフェアに積極的に参加し、求人情報を収集するチャンスを増やしましょう。
複数の転職先を検討し、比較検討することでリスクを最小限に抑えることができます。給与、福利厚生、キャリア成長の機会、企業文化など、自身の要件に合致するかを評価しましょう。また、面接や説明会で直接質問することも重要です。
余裕を持ったスケジュール設定
転職活動は時間とエネルギーを要するものです。現職での業務と転職活動の両立に余裕を持ったスケジュールを設定し、ストレスやミスの軽減に努めましょう。計画的に行動することで、両方の業務に適切に集中できる状態を維持することができます。
現職との円満な関係を保ちながら転職活動を進めるためには、プロジェクトの引継ぎやスケジュール設定に注意し、真摯なコミュニケーションを心掛けることが重要です。円満な関係を維持しながらキャリアチェンジを実現することで、新たなキャリアのスタートを切ることができます。
キャリアチェンジと転職のまとめ
キャリアチェンジと転職は、一見似た意味を持つ言葉ですが、微妙な違いがあります。キャリアチェンジは、自身のキャリアを変えることで将来の選択肢を広げることを目指す行為です。一方、転職は現在の職場や業界から別の職場や業界へ移ることを指します。キャリアチェンジは、より大きな目標や理想に基づいて進むプロセスであり、転職は具体的な職場やポジションへの移動に焦点を当てています。
自己分析と目標設定を行うことで、キャリアチェンジに向けた理想的なキャリアパスを見つけることができます。また、転職市場のリサーチとトレンド分析により、求められるスキルや需要のある分野を把握することが重要です。さらに、新たなスキルの習得や学習方法を通じて成長し、ネットワーキングや人脈の活用を通じて機会を広げることも大切です。
職務経歴書や送付状の作成では、自身の経歴やスキルを魅力的にアピールすることが求められます。そして、面接の準備と成功のコツを押さえて、自己紹介や回答方法を改善し、ポジティブな印象を与えることが重要です。
また、ネットワーキングと人脈の活用もキャリアの成長に不可欠です。適切な人々との関係を築き、情報交換やキャリアアドバイスを受けることで、新たなチャンスや仕事の機会を得ることができます。LinkedInや業界のイベントなどを活用して積極的に人脈を広げましょう。
キャリアチェンジや転職は新たな挑戦ですが、自己成長とキャリアの発展のための貴重な機会でもあります。常に意欲を持ち、学び続ける姿勢を持つことが重要です。自分自身の力を信じて、可能性を広げるキャリアチェンジを成功させましょう。
自身のスキルや経験を最大限に活かしつつ、新たな道に挑戦し成長していくことを応援します。